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編曲家になるには

 

編曲家とは/アレンジャーとは


編曲家とは、作曲家が制作したメロディーに複雑なサウンドの脚色を加えて、「楽曲として成立させる」商業音楽の制作者のことです。

編曲家という呼称よりアレンジャーと言われることの方が多いです。
 
必要であればメロディーにコード進行を付け、元々コードが付いている曲であればその補正をする知識も必要になります。

たとえ冴えないメロディーであっても、深いコードの知識と高度なサウンド・プロダクションによって、曲としての魅力を増幅したり、あるいは劇的に様変わりするほど曲を生まれ変わらせたりすることが編曲家の仕事です。
 


 

編曲家に必要とされる素養

 
その意味でも、作詞家や作曲家よりも遙かに音楽制作に対する知識や教養が必要になります。また、制作機器に掛かる予算もアレンジャーには必然的にのし掛かってきます。音響機器やDTM関連機器、プロユースの制作機器、ハードウェア音源やソフトウェア音源、プラグインやアウトボードといった設備投資は、常に最新のサウンドを形にするために、将来にわたって恒常的にアップデートし続けなければなりません。

そのかわり、作詞家や作曲家に比べて遙かに安定的に音楽の仕事のオファーを得続けることが出来ます。

コンピュータベースで稼働するプラグインなどはOSが変われば使い物にならなくなることも多いですが、ハードウェアの音源やエフェクター、マスタリング向けのアウトボードなどは時代が経ってもその個性的な特性などで長く使い続けられるものも多いです。
 


 

音楽のみで生計を立てている人たち

-万能型か専業型か-


音楽のみで生計を立てている人は、高い編曲スキルを有していることが多く、J-Popなどのボーカル曲のアレンジに限らず、作詞や作曲、BGMなどの歌のないインスト曲の制作、ダンスミュージックの制作やDJ業、オーケストラ曲やテーマ曲の制作など、その守備範囲が多岐にわたるタイプのクリエイターか、あるいはJ-Pop専業といってもいいくらいにメジャーのみで音楽の仕事に従事しているタイプの2通りが考えられます。
 
万能型か専業型かのプロ制作者としての道は、出来るだけ早い段階で決める必要があります。
関わるべき業界や、作るべき人脈に大きな違いがあるからです。
 
年齢は関係ないと言いたいところですが、10代20代ならではの体力的なエネルギーは現実としてありますので、その点のみ考慮はすべきだと思います。
 
ですが、最先端の音を嗅ぎ分ける「音のセンス」に関しては、すでに世界的に音楽自体の進化が成熟している事実がありますので、現在、実際的には10代20代のセンスよりも30代40代50代の方が膨大な経験に則した分だけ、最先端のサウンドを構築するセンスに関しては確実性が高いという側面があります。
 
これは日本だけでなく世界的に見られる面白い現象です。音響技術の進化や制作機器の成熟がもたらしたひとつの新たな現象です。
その意味では、もはや年齢は関係ないと言っていいと思います。
センスがない人は10代の頃からセンスがないものです。
 


 

編曲家の収入/制作料金の相場

 
プロフェッショナルなレベルにおいての編曲料(アレンジ料)は5万円から40万円ほどが制作料金の相場だと言えます。
 
制作品質がプロ水準に達していればという大前提がありますが、制作料が安いからレベルが低く、制作料が高いからレベルが高いとは一概に言い切れず、安くとも圧倒的な制作スピードと顧客の数で安価な提供を可能にしている編曲家もたくさんいますし、CDセールスの難しい現在でもメジャーのみにこだわって、ほぼアイドル曲やアニメ曲の専業アレンジャーとして最低でも30万円前後の「拘束」単価で1ヶ月ほど制作に専念するタイプに分かれます。またそのどちらとも言えない中間層というのもいます。
 
前者の場合は、レコード会社などから独立し、自社や事務所を構えて幅広く音楽制作を手掛けている場合が多く、年収は1,000万円~3,000万円もしくはそれ以上、後者はいわゆるメジャー系の音楽プロダクションに所属して月給+編曲のギャランティーという形で報酬を得ており、年収は200万円~1,000万円ほどです。(いずれも作曲印税などの著作権使用料の収入は含みません)
 
推定年収で示した通り単純にどちらが稼げるのかといえば、前者です。
ただしJ-Popの編曲に限らない幅広い制作実績が必要になります。
 
テレビ番組やテレビCM、ラジオなどの放送局、Web広告やYouTube動画、アプリやソフト開発などIT業界、ゲームミュージックやテーマパーク、アトラクション施設などの娯楽関係、映像作家や映像制作会社とのコラボレーション、巨大なイベントに関わる音源制作や、海外向けのダンスミュージックから子供向けの知育や教育関連まで、ありとあらゆる業界と長年にわたって密接に関わる必要があります。
 


 

アイドル曲を手掛ければ次もアイドル曲

 
有名人の誰それを手掛けたからすぐに仕事の幅が多岐にわたって広がるかと言えば、広がりません。アイドルの仕事で結果を出したなら、やはり次もアイドルの仕事が待っています。それこそやりたい仕事なんだという場合は勿論それがベストです。収入うんぬん、仕事の幅うんぬんだけがすべてではありません。
アイドル・ビジネスに関わりたいという動機があるならば、それで十分でしょう。
 

多くの音楽制作会社がつぶれてしまう理由

 
まだまだ駆け出しではあるけれどネットが便利な世の中だし、制作実績も少しは出来たから自社を設立して幅広く仕事のオファーを受けていこうというスタイルは率直に言えば奨められません。まず失敗します。この10年だけでも数多くの音楽制作会社がなくなっていくのを目の当たりにしてきました。
 
なぜそうなるのかと言うと、作る音というものは本当に正直だからです

過去の実績がゲーム音楽に偏っていれば、どんな曲を作ってもゲーム音楽の匂いがしてきますし、J-Popに偏ればJ-Popの匂いがしてしまうものなのです。
これは制作者としての活動期間が短ければ、たとえ誰であっても、どんなに才能があっても、必ず陥るジレンマとなって自分に襲いかかるでしょう。

するとどうなるかと言うと、せっかく音楽制作の依頼を受けても多くの依頼者の信用や期待を裏切り続けてしまうことになるのです。このジレンマに気付けずに失敗してしまう人のなんと多いことか…
 


 

音楽家への最良の道とは

 
とにかく最良の方法は、焦らないことです。

どんな世界でも一生食うに困らない力を身につけるには10年掛かります。

これはたとえネットや機械が進化していても、昔と何ら変わりはないのです。
人間の能力自体は昔も今も同じなのですから。
ましてや音楽の仕事は相手が人間です。
小手先でごまかし切れるようなものではないのです。
 
では、まだまだ駆け出しのクリエイターはどうしたら良いのか?
 


 

才能の安売りを絶対にするな


間違いなく言えるのは、どんなに生活が苦しくても自分の才能を無料で切り売りしたり、500円1,000円で安売りするなということです。
 
「お金をください」「チャンスをください」と
人の顔色をうかがうようなことは絶対にしてはダメです。

「金をやるから言うことを聞け」「チャンスをやるから無料でやれ」
このような醜く浅ましい人間ばかりが集まってくるようになります。

何よりもその才能を大きく消耗してしまうでしょう。
ネットが音楽仕事に生きるのは、音楽を作る力をしっかりつけた後なのです。

じゃあ、具体的にはどう動いたら良いのでしょうか。
 


 

日本人はネームバリューに弱い


日本人は昔も今もネームバリューに弱いところがありますから、
テレビ番組やメジャーアーティスト、有名タレントや芸能人、ゲームなら有名大企業、ネットなら勢いのある動画配信など、少しでも「名の通った仕事」に関われるようになることです。
 
ひとつの仕事をやったくらいでは大きく変化はないかもしれませんが、少しずつこのような仕事を積み重ねていくことで、「仕事の信頼性」というものは必ず高まっていきます。
そのためにどのように動いたら良いかを考えるのです。
 


 

将来像を明確に描く

-ゴールから逆算する発想-


そして最も重要なのは、クリエイターとしてどのような将来像を描くかです。
 
自分のゴールをどのように設定するか。
そのゴールから今どのように動くべきなのかを逆算していくのです。

ボーカル曲が好きで好きでたまらないのなら、編曲家のみを目指すのも良いでしょう。その場合は作家事務所と言われる多くの作詞家や作曲家、編曲家が集まっている場所に積極的に関わることです。
「作家事務所」と検索すればたくさん出てくるでしょう。
デモ音源を売り込むのか、知り合いを作るのか、手伝いから仕事をもらうのか、
そのやり方は人それぞれです。

アイドルやアニソンにかなり偏重しているこれからのメジャー業界の行く末は何とも言えないのが正直なところですが、J-Popが好きでしょうがないのであれば、選択肢はレコード業界ひとつでしょう。
 
ただ、関わる業界が将来的に「危ない」あるいは「伸びていく」ということを察知できる嗅覚は必要になるでしょう。これは音楽の素養以外の「先見の明」というやつです。
 
ゲームの世界にアルバイトで飛び込んで、実績を少しずつ作って、ゲーム作品の主題歌制作をきっかけに音楽業界とのつながりが出来るかもしれませんし、その音楽業界から今度はテレビの世界につながっていくかもしれません。テレビから今度はIT業界に広がっていくかもしれません。
 
「どう未来を広げていくか」
 
これは人それぞれですし、その人ならではのオンリーワンのものでなければなりません。この「オンリーワンの濃度」こそが将来、編曲家のみならず、音楽家として生計を立てていけるかの重要な鍵となります。
 


 

「人のために音楽を作る」=収入が増えていく

 
音楽活動も1年かけ2年かけ3年かけた頃には少しサマになってくるはずです。
5年かけたころには人脈も増えてくるでしょうし、自分のスキルも大きく上がっています。制作機器や音源も増えているはずです。
そして、10年掛けて初めて「人のために音楽を作る」ことが出来るのです。
 
「人のために音楽を作る」ことが出来るようになった時、経済的な収入は必ず後から付いてきます。経験したことのある人であればわかると思いますが、驚くほどの劇的な収入面の変化がやってきます。

それまでは日々、自分のために音楽を作ることになるでしょう。
 
実績が乏しいからと言って、焦ってネットの募集サイトで500円1,000円で曲を作ったとしても、それは「自分のために」音楽を作っているだけです。「人のために」音楽を作っていません。

こうした誤ったネット戦略は、結果的に才能を激しく消耗してしまうだけで、何も得られず終わってしまうでしょう。最悪、音楽家としての破綻が待っています。ネット時代ならではの悪しき現象です。
 
駆け出しのクリエイターがネットを戦略として効果的に使って行くには、仕事の募集などではなく、様々な業種の企業や或いはそこに関わる個人であったり、音楽業界ならプロダクションやレーベルなどに直接コンタクトをとる「コミュニケーションツール」として使う事です。
 
10社、10人なんていう小さな桁ではなく、100社100人、1000社1000人という桁でコミュニケーションを取っていき、少しずつ可能性をつかんでいくのです。そのためのネットです。ネットがなかった昔より圧倒的なスピード感で道が開けていくはずです。
 


 

プロフェッショナルの真髄とは

 
あらゆる「仕事」というものは、「人のために」動くことで、喜んでもらったり感動してもらったりして初めてその報酬として収入を得ていく社会の仕組みとして成り立っています。
 
「人のために」動けるようになるには、どんな仕事でも最低でも10年は掛かるのです。その真理が経験として頭に叩き込まれた時、初めてプロの音楽家としての道が開けていくのです。
 
でも最初から「人のために」動くことなんか出来ません。
誰もがそうなのです。

まずは「自分のために」曲を作り、人脈を作り、チャンスを作って
少しずつ道を切り開いていくしかないのです。
 
「人のために」音楽を作れるようになるまでは、焦って見よう見まねで会社を設立してみたり、サイトだけは立派な音楽事務所を立ち上げたりしないことです。
自分の力が依頼者の期待値に追いついていかず、間違いなく失敗してしまいます。
 
まずは「自分のために」音楽を作り続けるのです。
そして時間をかけ、少しずつ予算を捻出しながら、音楽家としての将来像をひとつひとつ形にしていくのです。
 
間違いなくこれが最も失敗のない最良の道だと言えます。
 
「人のために」どれだけの力をどれだけ多くの人に提供出来るか。
これこそがプロフェッショナルの真髄なのです。
 
 

編曲について

編曲の方法

 

編曲
テクニック

 


 
コード進行

コード進行

コード進行

コード進行

 

デモ音源

せつないメロディーと日本語歌詞によるポップス、J-R&B。   生音のテイストに重心を置き、ピアノや流麗なストリングスが歌を包み込むボーカル楽曲。

1分という時間の中に、重厚なオーケストラや高速パーカッション、荘厳な合唱隊による高揚感と共に最後は一気に収束を迎える展開を織り込んだ楽曲。


ハイテンポなガールポップ/アイドル曲。カラフルなシンセや、ギターやベース等のバンドサウンドは全パート最新鋭のオールプログラミングで構築。

現在・過去・未来と時間を行き交うように、EDM通過後のブレイクスからレイヴ、ハウスを経て、ダブステップやシンセポップへとサウンドが変化していく曲。「Next Design」のボイスは最先端の人工音声によるもの。