マスタリングの真髄

 

音の最終段へ

 
 
マスタリングは楽曲制作において 最終仕上げにあたる工程です。
 
 
「音圧」というものがキーワードになります。
 
 
音圧とは、「音の強さ」と 考えてもらっていいと思います。 マスタリングは楽曲の音量を ただ稼ぐというわけではありません。 音量を稼ぐのはもちろんですが、 楽曲に「音圧」というパワー感を与えます。
 
 
リズムなら、
 
 
「ドン♪ パン♪ ドン♪ パン♪」と鳴っているものを
 
 
「ドスッ!! バシッ!! ドスッ!! バシッ!!」と変えていくことです。
 
 
押しの弱い音を、押しの強い音に変えていくことが マスタリングのメインテーマです。
 
 
 
 
プロとアマチュアの音源の品質差は、 このマスタリング工程で生まれやすいのもまた事実です。
 
 
 
 
マスタリングに使うツールとしては、 ハードウェアのアウトボードとして定番のFinalizer96K
 
 
 
プラグインではWAVESのL1,L2,L3などのLシリーズや TC ElectronicのMaster X3やMaster X5などがあります。
 
 
 
 
スレッショルドを深くしていくと、 曲に迫力が付加されていくのがわかると思います。 小さな弱々しい音が立ち上がって、 全体的に底上げされたようなサウンドになります。
 
 
周波数帯域に分けてエディットできる マルチバンドコンプなら、 スレッショルドやレシオ、 アタックやリリースなどを調整しながら、
 
キックやベースがいる低域や、 歌やスネア、シンセやギターなどがいる中域、 ハイハットや様々な音の倍音、空気感がいる高域、  にそれぞれ分けてどれだけコンプレッションを 掛けていくか決めていきます。
 
 
 
同時にEQで各周波数帯域の イコライジングを調整しながら、 コンプとEQの兼ね合いを見つつ(聴きつつ)、 ベストなサウンドを探っていきます。
 
 
ダンスミュージックであれば 低域と高域が強調された ドンシャリ傾向になることが多く、
 
一般的なポップスやロックなどでは、 中域重視のカマボコ型のカーブになることが多いです。
 
 
プラグインであれば、マスタートラックに マルチバンドコンプ(EQ)、リミッターの順で 挿すことが一般的でしょう。
 
 
マルチバンドコンプで楽曲全体の サウンドデザインを決めていき、 さらにリミッターで音圧を稼いでいくという流れです。
 
 
 
リミッターの前段で、Vintage Warmerなどの 音に暖かみやアナログライクな色付けをする プラグインを挟み込んだり、 ステレオ感の調整をするプラグインを挿したりと、 楽曲の方向性に合わせて、 必要であればアイディアを加えていきます。
 
 
 
マスタリングの注意点としては、 「やりすぎ」に気をつけるということがあると思います。
 
新しい機器や新しいプラグインを導入した時ほど、 効果が欲しくて、 もっと音圧を、もっとパワーを注ぎ込もうとして 楽曲がサウンド的に破綻してしまうことがあります。
 
 
ダンスミュージックで言えば、 過度なドンシャリサウンドになってしまい、 耳に痛い周波数成分がすごく出てしまったり、 ロックなどで言えば、 ギターとボーカルが中域で暴れ回って 収拾が付かなくなってしまったり、 とにかくマスタリングは「やりすぎ」には注意です。
 
 
 
何度も繰り返し聴いていて わからなくなってしまったそんな時は、 好きなアーティストなどの リファレンス音源を常に参考にしながら、 聴き比べて調整していくと良いと思います。
 
 
 

 

どうすれば完成に向かえるか

 
 
 
マスタリングのコツとしては、 歌ものであれば、 歌とオケがうまく馴染んで迫力を出せているか、 インスト曲であれば、 ジャンル感をうまく出せているかということです。
 
 
 
ジャンル感というのは、 例えばクラブミュージックなら、 体に響いてくるようなビート感、 BGMなら 映像に寄り添うように振幅するダイナミクス、 フュージョンやジャズなら、 生音の躍動感やライブフィール、 アンビエントなら、 聴き手を包み込むような広いレンジ感、 というように、 ジャンルが持っているテーマ性のことです。
 
それを大切にしながらマスタリングを詰めていくと、 スキルが上がっていくと思います。
 
 
インスト曲であれば、ある程度自由度が高いので、 マスタリングにおける様々な挑戦や アプローチが可能です。 是非いろいろとトライしてみてください。
 
 
 
でも歌が入ってくるとグッと難しくなります。 それは、ある程度制約のある中で 最大限の結果を出さなければならないからです。
 
 
歌に気をとられすぎていると、 なんだか全体的に物足りない印象になり、 オケばかりに注力していると、 歌の存在感が消えていきます。
 
 
歌とオケ、この両方がベストに溶け合うポイントが 必ずあるので、 それを探り当てる勘や根気が必要です。
 
こればかりは数多くの曲を こなしていくことしかないかもしれません。
 
 
 
歌を太く迫力を出す方向に持っていくと、 歌の聴こえ方は平坦になります。 低域にパワーを与えれば、 中域や高域は奥に引っ込みます。
 
 
何かを得ようとすれば、何かを失う。
なんだか人の人生みたいですね。
 
 
すべてを得ることは不可能です。
 
 
つまり、何を犠牲にして何を得るか、 この見極めがマスタリングの真髄です。
 
そして考え得る最大限の結果を出すのです。
 
 
 
マスタリングの世界は一度足を踏み入れたら、 どこまでも底が見えない 泥沼のような領域かもしれません。
 
でも言い換えれば、奥が深く、 音楽の深遠さを感じられる世界でもあります。 音に、曲に、命を吹き込むのが マスタリングなのですからね。
 
 
 

 
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