コード進行  マスター
 

監修・制作
音楽制作会社ネクスト・デザイン

 

コード進行


STEP 0 (基礎レベル)
初心者のためのコード進行



STEP1 (実用レベル)
日本人が好きなコード進行 



 STEP 2 (応用レベル)
曲のレベルを上げるためのコード進行


 

 STEP 3 (プロレベル)
実践編


 

※コード表記はわかりやすくするために、Cメジャー(Aマイナー)表記にしています。

 

コード進行とは?

 

コード進行の「正体」を教えます

 
 
アーティスト
 
 
コード進行とは音楽制作において、メロディーやサウンドを形づくる骨格となるものです。
 
Am(Aマイナー)やG7(Gセブン)などの、化学記号のようなものを楽譜で見たことありませんか?
 
それらの記号を
 

「コード」

 
または
 

「コードネーム」

 
といいます。
 
そして、そのコードを組み合わせて、和音の流れを作ったものを
 

「コード進行」といいます。

 
作曲をするにも曲をアレンジ(編曲)するにも、コード進行は絶対に避けては通れない道です。
 
曲そのものの道しるべであり、メロディーを息づかせる空気や感情を作り出す原動力でもあります。
 
 
わかりやすく芝居に例えると、
 
 

メロディーが役者であるなら、コード進行はストーリーです。

 
 
役者が同じでもストーリーが違えば楽しい作品にも悲しい作品にもなります。
逆に役者が誰であろうと、ストーリーが完成されていれば、作品の評価には影響を与えません。
 
音楽においてストーリーと言えば、メロディーや歌詞なんじゃないか? と思いがちです。
でも聴き手に音楽のストーリー性や感情を感じさせている正体は、
 
 
メロディーではなくコードなのです。
 
 
歌詞でもありません。
役者の放つセリフと同じで、 それはあくまでも作品の表層なのです。
 
コードによって組み立てられた音楽のストーリーをメロディーや歌詞という形で、聴き手にわかりやすく説明しているということなんですね。
 
 

  

 
コード進行が音楽の才能を飛躍させる。

 
 
 
映画を見て主役に魅せられるということは、 ストーリーに引き込まれているということでもあります。
  
役者のように派手に見える部分というのは目に付きやすいですが、作品のごくごく一部の表面であって、その作品の本質はストーリーそのものにあるわけです。
 
 
ストーリーこそがその作品を支配している神だと言ってもいいくらいです。
 
 
映画でも音楽でも文芸でも何かモノを作る人間は、作品の骨格にこそ表現の真髄があることを知っています。
 
音楽で言えば、コード進行の構築ということになります。
 
映画や小説なら物語の構築です。
 
 
曲作りなど音楽をまだ始めたばかりの人にとっては、最も派手な部分である歌メロのみに意識がいきがちです。
 
 
そこをさらに一歩進めて、コード進行という概念を知ることが出来れば、さらに作曲の才能を飛躍させられるでしょう。
 
 
なぜなら、コード進行こそ音楽の心臓だからです。
 
メロディーというエネルギーを送り出す心臓なのです。
 
 
コード進行を会得すれば、
メロディーを頭の中で思いのままに描けるようになります。
 
 
メロディーが縦横無尽に頭の中を飛び交う頃には、人を音楽で感動させることも勇気づけることもいともたやすく出来るようになります。
 
 
たとえアカペラ音源しかない作りかけの曲であっても、後からコードを構築していって素晴らしい楽曲にしてしまうことも出来るようになります。
 
俳優のキャスティングが先に決まっていても、そこから逆算してストーリーやセリフ、起承転結を構築してしまう映画監督のように。
 
 
 

コード進行のパターンの秘密

 
 
人々が感動したり喜んだりする楽曲には
ある種の魔法がかけられています。
それも作曲家が意図して魔法を掛けているのです。
 
 
コード進行は無限にあるように思えて
 
実はヒット曲や名曲に使われているコード進行は数えるほどしかありません。
 
 

多くの人が好むコード進行は限られているのです。

 
 
そして、そこにはある一定の法則や方程式を見い出すことが出来ます。
 
 
なぜ感動的に感じるのか、
 
なぜこの曲は楽しいのか、
 
なぜ多くの人の心をつかんで離さないのか、
 
 

音楽の謎を解く鍵は、やはりコード進行にあります。

 
 
 
 
ボーカル
 

 

音楽には黄金の「必殺パターン」がある


 
 
 
作曲は多くの人に誤解されています。
メロディーを作る才能が最大のテーマだと。
 
 
実はそれは違います。
 
 
メロディーなどはコード進行の前では赤子同然、いくらでも無限に瞬間的に生み出せるものなのです。
 
 
作曲家は呼吸をするように容易く新しいメロディーを生み出します。
即興でピアノを弾いて即興で作曲してしまうことが出来るのはなぜか。
 
 
その秘密を明かせば、やはり、コード進行なのです。
 
 
作曲家は、どうすれば人の心を動かせるのかを知っているのです。
 
つまり、コード進行の「必殺パターン」を知っているから、
 
左手でストーリーを組み立て、
右手で瞬間的にメロディーを生み出し、
 
人を感動させることが出来るのです。
 
 

 
 

 
コード進行とは
 
和音の組み立て方や並べる順序のことを言います。
 
どのようにコードを進行させるか、という意味で使われます。
 
 
ド・ミ・ソを同時に鳴らすと「Cメジャー」のコードになります。
ラ・ド・ミを同時に鳴らすと「Aマイナー」のコードになります。
 
 
このコードをどのように鳴らして、どのような順序で鳴らしていくか。
これがコード進行と呼ばれるものです。
 
 
ピアノを弾く人なら左手の伴奏、ギターなら指の押さえ方、
楽器を弾けない人ならシーケンサーでの伴奏の打ち込み方。
 
 
この方法論が適当だと作曲はまず出来ません。
何年もかけて、いつまで頑張っても鼻歌止まりでしょう。
適当にコード進行を付けていって感動させる曲は絶対に出来ないのです。
 
 
なぜなら、音楽の長い長い歴史の中で人が感動する曲のメカニズムが発明され構築されてきたからです。
コード進行をおろそかにするということは音楽の歴史を度外視することに他ならないのです。
 
たとえどんな天才でも人類の歴史には抗えないのです。
 
 
 

賛美歌

 
 
 
音楽は過去の大いなる遺産の「再構築」で歴史を作ってきました。
 
 
喜びの歌、レクイエム、神の賛美歌、宮廷音楽の様式美、大衆音楽の出現、ロックの発明、デジタルミュージックの進化、そのどれもが音楽の様々な「再構築」の中で新たな産声を上げてきました。
 
その「再構築」のひとつにコード進行も含まれます。
 
 
どのように和音を組み合わせたら感動的か、美しいか、勇ましいか、情熱、冷静、苦悩や悲しみ、感謝や希望、そのような人間が抱くありとあらゆる感性を音楽として表現できるかを過去の先人たちは人生を賭して生み出してきたのです。
 
 
 

情景

 
 
 
コード進行はテクニックなどではありません。
そんな軽いものではなく、音楽への愛そのものなのです。
音楽の歴史に対する畏敬でもあります。
 
愛に様々な表現があるように、音楽にも様々な表現があるのです。
 
 
その表現の泉となるものがコード進行なのです。
メロディーなどはしょせん飾りで、音楽を形作っているものはコード進行だと言っても過言ではありません。
 
 
たくさんの音楽を愛し、たくさんのコード進行を愛したものほど
音楽の才能を開花させ、さらにはその才能を研ぎ澄ませていけるのです。
 
 
音楽への愛が誰よりも深いから、人を感動させる曲を瞬間的に生み出せるのです。
 
これを「作曲」と言います。