作曲の極意

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音楽制作会社ネクスト・デザイン

 
 

 

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作曲の3つの法則

 

初心者から必ず役に立つたった3つの鉄則
作曲マスターへの最短の道

 
 


 
多くの人が作曲に挑戦し挫折してしまうのは、作曲というものを何となくフィーリングで捉えてしまっているからです。雲をつかむような感覚になってしまっているんです。
 
 
 
音楽は偶然の産物ではありません。
生み出されるべくして生み出される必然なのです。
 
 
 
作曲理論だけでは作れません。
たとえ理論だけで固めたとしても、世の中に出回っている音楽の教本のデモ音源など聴いてもらえばわかると思いますが、そのようなデモ特有の「ダサさ」「カッコ悪さ」というものがありますよね。
 
 
逆になんとなくのフィーリングだけでも作れないのです。センスだけで作っていれば好きなアーティストのコピーになっていただけということもよくある残念な話です。
 
 
「理論」と「感性」の両方が組み合わさった時、曲はおのずから生まれてきます。そしてそれが出来たら、ここでお伝えする「作曲の極意」を自分の音楽に取り入れてみてください。作曲力が自分でも驚くくらいに劇的に爆発的に伸びるはずです。
 
 

1.コード進行を頭に叩き込め(理論)

2.音のセンスを磨け(感性)

3.作曲の極意(フラクタル)

 
 
 

1.まずはコード進行のみを頭に叩き込む

 
音楽理論は会得するのにかなりの時間が掛かります。勉強や研究だけでも時間が掛かるのに実際の曲制作など実践面でも数をこなさなければならないからです。
 
そこで最初は「コード進行」のみに絞るのです。
他の音楽理論は一切スルーです。 
 
洋楽や邦楽、好きな曲やヒット曲など何でもいいので、自分の好きな曲のコード進行を頭に叩き込むのです。なぜそう動くのか、どうしてこのコードなのか、それは後回しで構いません。
 
ただひたすらに「コード進行のパターン」だけを自分の中に取り込みます。英単語を覚えるように、人の顔と名前を覚えるように、ただ単に覚えるだけです。
 
そのコード進行を楽器を弾く人なら左手で鳴らしながら、楽器を弾けない人であればコード進行をシーケンサーに打ち込んで、曲が浮かんでくるかトライしてみてください。それを様々なコード進行で試してみるのです。
 
コード進行についてはこちらを参考にしてみてください。
 
コード進行データベース
 


 

2.音のセンスを磨く

 
「音のセンス」とは音に対する反射神経みたいなもので、その鋭さは自分の中にインプットされている音楽の数や濃度に比例します。これは勉強というよりは、「とにかく好きな音楽をたくさん聴くこと」これに尽きます。
 
特定のジャンルのみでもいいですし、興味を持ったら片っ端から聴いてみるのもいいと思います。大事なのは「自分が好きか」ということのみで、世間の評価やメジャーな曲かなどは一切関係ありません。マニアックなジャンルでも何でも「自分が好き」であれば、どんどんインプットしていくのです。
 
「音のセンスがない人」というのは自分の軸で音楽を聴いて来ていない人なのです。人が薦めてくれたからとか、流行ってるしよく耳にするから、なんとなくYouTubeで、みたいな人は100%と言ってもいいくらい音のセンスが絶望的に磨かれていかないタイプです。作曲の才能が花開くことは残念ながらありません。
 
それは「他人の軸」での評価や人気などであって、「自分の軸」で音楽を体の中にインプット出来ていないからです。音楽を作るという行為は「自分の軸」で音を形にしていくことです。それがないのに曲を作ったところで、曲の中でたったひとり立ち尽くして迷子になってしまうだけです。
 
音のセンスを磨くということは、「自分の軸」を確立するということに他ならないのです。
 
人を感動させる、人を突き動かす、そんな音楽を作れるようになるには、それ以前に圧倒的な「自分の軸」が必要になるのです。
といっても簡単な話です。とにかく自分の好きな音楽を聴きまくるだけなのですから。好きな曲を繰り返し繰り返し何百回も何千回も聴ける人は、かなりの素質があります。
 
 

 


 

3.作曲の極意

 

音楽はフラクタル構造である

 
 
 

フラクタル

 
 
 
フラクタルとは、断片が全体を構成し、その全体も断片の構造をなすという現象のことです。例えば太陽があって水星、金星、地球、火星・・・いくつかの星が太陽系を構成していますよね。
 
その太陽系をさらに大きな銀河系が包んでいて、その銀河系はさらに大きな銀河系に支配されている。そのとてつもなく巨大な銀河系はなぜか太陽系の姿形によく似ているというこの不思議な現象、これがフラクタルです。人などは決して逃れ得ぬ宇宙の法則と言ってもいいかもしれないですね。
 
逆にミクロの方向に見ていけば、地球は地中深く核を中心にマントルが流動していて、地殻も長い年月を経て流動しています。地球の中に小さな太陽系を形成していると言えるのです。原子の動きも宇宙の動き方と似通った傾向があると言われています。
 
 
 
そして人に愛される音楽というものもフラクタルな構造を有しています。
つまり「いい曲」ほどフラクタル構造だということです。
 
 
 
美しい曲があるとします。細部を紐解いていけば音程のメカニズム、音符の配列、休符の空間、和音の循環、そのどれもが美しく絡み合い、「太陽というメロディー」の周りを公転しています。それぞれが太陽の周りを回る惑星です。
 
 
もっと細かく見れば地球の周りを月が回っているように、木星がいくつもの衛星を従えているように、音の動き方をより美しく感じさせる月の淡い光のような補助的なメロディーがあったり、和音の循環の中に時折顔を出す衛星のような経過和音があったりします。
 
 
さらに様々な楽器パートが惑星と同じように太陽の周りを回って、あるいは彗星のように自由に駆けぬけていくようなパートがあって「曲という太陽系」を形成しているのです。そのどこを切り取っても「美しい」からその曲は「美しい」と言われるのです。
 
 
そしてその太陽系を包み込むいくつもの銀河系は、ポップスで言えば「オリジナリティ」ですしオーケストラで言えば「組曲」や「楽章」です。
 
 
 

引力のバランス

 
 

フラクタル2

 
 
この絶妙な「引力のバランス」を作り出すことこそ、作曲をする者が目指し、成すべきことなのです。無駄なものがひとつもなく、すべての音に存在理由がある状態のことです。宇宙も音楽も引力のバランスで成り立っているんですね。
 
 
ダサイ曲やカッコ悪い曲というのは、この引力のバランスが思いっきり崩れているということです。無駄が多くて、しかも存在理由もないような音がたくさん鳴っているような状態です。
 
 
これはただの好みやフィーリングで作ってみただけ、あるいは「理論を習得したぞすげえだろ俺」みたいな自己満足だけで形成されているような状態で、曲が太陽系をまったく成していないということです。太陽系がうまく作れないのに、銀河系を作っても何が何だかわからなくなるだけです。
 
 
この状態に陥ってしまうから作曲に挫折してしまう人が後を絶たないのです。宇宙が適当に成り立っていないように、音楽もまた不思議な法則によって成り立っているのです。
 
 

フラクタルを生み出すには

 

理論と感性の両輪で曲を作る

 
 
 
作曲の極意は「理論」と「感性」の両方が掛け合わされたときに解き放たれます。どちらだけでもダメです。どちらも必須なのです。先述の3つの鉄則の1の理論と2の感性が組み合わさった時です。
 
 
音楽教本の音源が駄曲ばかりなのは、理論だけで感性が絶望的に欠落しているからです。アマチュアが作った曲がしっちゃかめっちゃかなのは理論が圧倒的に欠落していて、感性の部分も「誰かの真似」で止まっていたりするからです。「自分の軸」が出来ていないから曲の中で迷子になって右往左往してしまうのです。
 
 

音楽という宇宙の中に

 
 
 
作曲の極意とは、音楽理論を会得し、自分だけの唯一無二の感性を磨き、そしてその両輪によって曲の「断片」と「全体」を見極めることです。「ミクロ」と「マクロ」という言い方も出来ます。
 
 
 
断片は全体を成し、全体は断片でもある。
 
 
 
そしてこのフラクタルの概念を音楽という宇宙の中に取り入れるのです。
 
 
「細部を作りつつも、全体像を描いている状態」
「全体像を作りつつも、細部を作り込んでいる状態」
 
ミクロとマクロを行ったり来たりの状態です。
 
 
これこそが作曲の極意です。
作曲とは音で構成された小さな宇宙を作ることに他ならないのです。
 
 
どこからどこを切り取っても美しさ、激しさ、悲しみ、楽しさ、怒り、喜び、勇敢、夢、幻想というような人間の表現をフラクタルの中に落とし込むことこそが作曲の極意なのです。
 
 
 


 
 
 

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