メロディーの秘密。
作曲の正体。
メロディーと聞いて何か漠然としたものと考えている方は多いかもしれません。
でも…
音のメカニズムを知ることで、音楽の中にかよう感情さえコントロール出来るのです。
音楽において、感情は偶発的に生まれるものだと思ってしまいがちですが、実はそうではありません。
人がメロディーを聴いて感じるエネルギーは、作曲者が音の持つ力を組み合わせて作り上げた作品なのです。
作曲の才能とは、その音のパズルを頭の中で一瞬にして組み立てられることなんだと思います。ひらめきの組み合わせ、偶然の組み合わせは、やがて人の心を揺さぶる必然に変わっていきます。
どこで楽しく感じさせ、
どこで切なく感じさせ、
どこで感動させるか。
その知識や経験もまた、作曲のひらめきに作用します。
作曲の才能とは… その第一歩が、音の正体を知ろうとする意識です。
感情のパズル

一般的に人は、感情や情感と言えば、歌詞、作詞の方を想像します。
実はそれは違います。
むしろ、歌詞は メロディーが持つ感情の上に乗っかっているものです。
音楽が持つ感情を解き放っているのはメロディーです。
さらに正確に言えば、その感情を牛耳っている支配者は「コード」です。
歌詞はその感情を「説明する」役割を担っているのです。
作詞が音楽すべてを破壊する

作詞をされる多くの方が少し誤解してしまうことは、
書きたいことを言葉で表現することにとらわれてしまって、
コードやメロディーが放っている感情を軽視してしまうことです。
そうすると、どうなるか。
メロディーと乖離した言葉は、結局、宙に浮いてしまい、歌もメロディーもサウンドも、そして歌詞自体も死んでいきます。
皮肉なことです。書きたいことを書いたのに。
悲しいメロディーに、明るい歌詞を乗せていく。こんなワザもありますが、これもメロディーを「逆説的に説明する」ことで、相反するアンビバレントな相乗効果を生み出しているんですね。
詳しくは 作詞は魔物だ。
先に歌メロだけが出来ていて、後からコードを付けてアレンジを付けていくには
それ相応の音楽的なスキルが必要になってきます。
歌メロが放つ感情から逆算して、曲の本質を理解して組み立てなければいけないからです。
ですので、編曲やサウンド面は人に託すと割り切っている人は別として、自分で編曲まで含めたトータルで曲を形にしたいと思っている人は、いくつもメロディーラインを作るより、コード進行の勉強をした方が早くゴールに到達できると思います。
感情を掛け合わせろ !

悲しいコードに楽しいメロディーラインを組み合わせてみてください。
悲しくも明るくもならず、カッコよく聴こえたりします。洋楽感が出て、オシャレな雰囲気を出せたりします。
楽しいコードに悲しいメロディーラインを組み合わせてみてください。
なんとなく勇気が湧いてくるような空気を放ちます。希望に向かって涙するような複雑な感情を表現できたりします。
相反する感情を掛け合わせるのです。
これは、他のアマチュア諸氏による作曲サイトが教えてくれない
プロの現場でのみ培われる「より実践的な作曲の極意のひとつ」です。
これはなにも感情だけではありません。
相反する何かと何かをぶつけること。
この行為によって作曲は一段階上の領域に踏み出していけるのです。
人気やセールスだけが音楽の本質ではありません。
世界で最も売れた数の多い音楽がもし、
最も素晴らしい音楽なのだとすれば、
カップラーメンは最も素晴らしいラーメンだということになってしまいます。
相反する何かと何かが衝突しているような本物の音楽と出会ってほしいです。
メロディーの秘密とは
メロディーが持っている力の秘密…
それは、コードとメロディーが溶け合って起こる化学反応のことです。
それを人はハーモニーと言ったりします。
メロディー単体では悲しいのに、コードが溶け合った瞬間に勇敢なメロディーになる。
メロディーは前に出て耳に届くので、メロディー単体が感情に作用している気がします。
でもそれは違うんです。
コードとメロディーが溶け合うことで生み出される感情のオーラこそが、その曲を聴く人の心を揺さぶるのです。
この音楽というものの正体を知ることが、作曲の才能を開花させる入り口なのです。
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