モーツァルトのコード進行
アマデウスコード

かの天才モーツァルトが愛したコード進行
「魔笛」「ハレルヤ」などに取り入れられた音の動き方で、
現代のポップスの小節単位のコード進行の動き方というよりは、
オーケストラの様々な楽器に下記のような動き方をさせることで、
あのモーツァルト独特の優美で華麗な空気を楽曲にまとわせています。
|C|Am|F|G|C
このままストレートに小節単位や2拍単位で使うのもいいでしょうし、
クラシカルに1拍ずつ刻んだり、8分音符で速く弾くなどして、
この進行を取り入れてみてもいいと思います。
コードチェンジは小節頭か2拍目じゃなきゃ絶対ダメなんて掟はないのですから。
オーケストラ曲なら、各コードの構成音を
バイオリン・ビオラ・チェロのそれぞれ単音に割り振って、
上記の進行感を16分音符で軽やかに響かせても面白いと思います。
(バンドならベース・ギター・ピアノでもいいんです)
アマデウスコードが高速で奏でられる中を、
華やかなメロディーが生まれてくるということもあるかもしれません。
音楽は自由な発想で生まれてくるものですから、
ポップスの人でも、クラシックにヒントを得るということはたくさんあります。
C-Am-F-G-C と付点8分でシンセリフを刻むポップ系の歌ものEDMでもいいんです。
このモーツァルトの動き方をどう使うか、それはみなさんの自由です。
「アマデウスコード」の名付け親でもある
こちらのサイトもぜひご覧になってください。
大変勉強になります。
では、ポップスの世界ではどうでしょうか?
やはり、ありました。あの名曲です。
80年代、渡辺美里の「My Revolution」のサビ部分のコード進行です。
現代ほどサウンド偏重の時代ではないからこそ、
時代をさかのぼるほど、素晴らしいコード進行に出会えるものです。
音楽は時代をめぐり、ぐるぐる回ってトレンドを形成していく特性があるので、
いろんな時代の音楽に触れることを強くお奨めします。

|C|Am|F|G|C
Bメロからの効果的なSus4の転調によってこの開放的なコード進行が生きた80年代の名曲です。
前向きな気持ちと、切ない感情が行き交うようなコード進行です。
逆に言えば、前向きだけど切ない曲にしたい時に使いたいコード進行だとも言えます。
ちなみに作曲段階では、サビの転調はなかったそうです。
アレンジの段階で転調させたら気持ちいいねという流れになって、
多くの人が知るあのMy Revolutionが生まれたんだそうです。
また、
F→Gと直接行かずに
F→Dm→G
とワンクッション挟むことで切なさを演出できます。
このワンクッション挟む方法論を
「ツー・ファイブモーション」と言います。
「ツー・ファイブモーション」は2度から5度へ動くという意味ですが理論的な説明は長くなってしまいますので割愛します。
明るい曲調の中で、ちょっとしたセンチメンタルで感傷的な部分がほしい時はこの「ツー・ファイブモーション」のことを思い出してみてください。
また最後、Cに帰結する時に
Csus4-C
というアクションを使うことで、さらに「明るい切なさ」を演出できます。
80年代の曲ですが、コード進行のパワーに加えて
「アレンジの妙」が生きた素晴らしい曲です。
力強い歌声に、マレット系の繊細でかわいらしいシンセサウンド、
定番のSus4に、転調を組み合わせる独特の展開、
というように、何かと何かが意外な形で組み合わされた名曲です。
まだ聴いたことがない人も是非聴いてほしいです。
コード進行
STEP 0
初心者のためのコード進行
STEP1
日本人が好きなコード進行
STEP 2
曲のレベルを
上げるためのコード進行
STEP 3
プロレベル
※コード表記はわかりやすくするために、Cメジャー(Aマイナー)表記になります。